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谷戸幼稚園の行事

人は昔から、ハレとケを上手く組み合わせながら暮らしてきました。行事は、日常生活の節目や、人々の気持ちを寄せ合うためにあり、生活に深まりや潤いをもたらすもの。けれど、多くの園では、潤いどころか行事に追われ、行事の準備や練習のために毎日があるような、本末転倒の保育になってしまっています。行事の主体者は子どもであること、日常の中で行事の意味を見出せること。しかし、決して子ども任せではなく、豊かな幼児文化、子どもだましではない質の高い文化を子どもに差し出すことにこだわりたい。そして、その文化を受け取った子どもたちが、さらに谷戸の文化を作り上げていけるようにとの願いを込めて、行事を行っています。

2025.2月の生活展の様子

3つの祭り

3つのまつり

-自然と向き合い、人と協働し、願いと感謝を込めて、一年を過ごす–

五感を通して外の世界に働きかけていく幼児期は、自然とのかかわりは欠かせません。

友だちと生活を共にし、さまざまな生き物を飼い、稲や麦、野菜や草花を育てる日々の節目として、豊作祈願、収穫感謝、そして来年へ繋げるどんど焼き、この3つのまつりが、豊かで秩序ある一年を作り上げます。(園では特定の宗教を信仰することはしていません。)

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6月
豊作祈願のゆたかまつり

種まきをした野菜や稲が元気に生長しますようにと願います。オープニングは年長児の田植え唄と棒打ち唄(田無保谷の地域で麦の脱穀に実際に唄われていた労作唄)の踊り。昔から使われていた脱穀の道具なども実際に見てみます。その後、豊作を願って、各クラスで作ったおみこしを、年少は園庭で、年中·長は園の近隣で担ぎます。また、別の日には、小学生の作ったお店屋さんの縁日で、お家の人と一緒に楽しみます。

ゆたかまつりの踊り
ゆたかまつりのおみこし
10月
収穫感謝の運動まつり

稲や麦をはじめ、さまざまな作物を収穫する秋。その恵みを受けて元気に育ったことに感謝し、全身を弾ませて1日を楽しみます。オープニングは、保育者たちの和太鼓と、クラス毎のおみこし担ぎ。各学年でテーマを持って身体表現を楽しんだり、運動会定番の競技も満喫する一方で、年長児の、育ててきた稲の生長に思いをはせたページェント(野外劇)は、谷戸での生活ならではの活動です。

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運動まつり
運動まつり
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1月
新年へ引き継ぐどんど焼き

お正月明け、3学期最初に園庭でどんど焼きを行います。お正月に来てくれた神様に感謝して、各家庭からもちよった正月飾りや、6月に作ったおみこしなどを燃やし、クラスの仲間とその火を囲み、煙を見送り、新年を祝います。そして、その灰は花壇や畑に撒いて、「来年も豊作になりますように」と、無病息災のどんど焼きで、次の年の実りへ繋げます。クラスで作った鏡もちを割っておしるこにする鏡開きも一緒に楽しみます。

どんど焼き
どんど焼き
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生活の中の造形展

生活の中の造形展
生活の中の造形展
生活の中の造形展

子ども達の一年間の遊びや生活を、造形的な側面からご紹介するのが「生活の中の造形展(通称、生活展)」です。 友だちと共に園生活を過ごす日々の中で、ひとり一人の子どもたちがどのように心動かしながら感性を深め、様々な表現を楽しんできたのかを、日常から生まれた数々の作品のや、写真や保育者のコメントと共にご紹介していきます。

生活展に飾るために作品を描いたり作ったりの活動はしていません。 園庭では、子どもたちが日頃楽しんでいる絵の具や土粘土、自然物など、様々な素材を遊べるコーナーもたくさんあり、お子さんが実際に表現を楽しむ様子をご覧いただいたり、親子で楽しみながら保護者の方ご自身にも造形的なあそびの面白さを実感していただいています。

また、たき火や、コマやけん玉、音で遊ぶコーナーや、マシュマロ焼き、ホットコーヒー、おやじの会の皆さんの焼き芋など、楽しいスポットが満載です!

その他の行事

こいのぼり

GW明け、こいのぼりがいなくなると「お家に泳いでいっちゃったのかな~」と寂しがる年少児。それを聞いた年長児は「じゃあ、こいのぼりを揚げてあげよう!」。すったもんだの末にこいのぼりを結び終え、年中・少児も集まり、いよいよ揚げることに。「せーの!」とロープを引っ張ったその瞬間、みんなが息をのんで園庭がシーン‥!!こんな風に呼吸が合う、気持ちが揃うといった集団じゃないとできない醍醐味を、沢山味わって欲しいと願っています。

こいのぼり
こいのぼり

遠足

春と秋、年少は幼稚園の近所へ。年中・年長児は電車に乗って出かけます。年長は行き方や持ち物など、みんなで頭を寄せ合って相談します。目的地に行くためにどこで乗り換えるのかなど、経験に基づいた言葉には説得力が!東伏見公園、所沢航空公園、武蔵野中央公園、昭和記念公園、多摩動物園.etc。その時の子どもたちの興味関心や、経験させたいことに応じて、行先もいろいろです。

遠足
遠足

お泊まり会

夏休み前にナイトキャンプを経験し、より安心して過ごせるようになった11月に「お泊まり会」を開催。過ごし慣れた園舎は、頭の中に見取り図が入っていて、「自分たちで生活を創り出す」というテーマを実践するのに適した場。スケジュール、持ち物、食べる物などの相談を重ね、「自分たちのことを自分たちのこととして受け止める」「人に楽しませてもらうのではなく自ら喜びを創り出す」「自分の有用感をいっぱい感じる」を大切にめいっぱい楽しむ、谷戸ならではの1泊2日です。

お泊まり会
お泊まり会

芋掘り

谷戸幼稚園の芋掘りは、先ずはみんなでツルをとるところから。縦横に絡み合い、強くて長くて大変!だから、面白い。その下にお芋を発見する嬉しさ、一人ひと株ではなく、みんなで何個取れたかを数えると楽しさも倍増!調理法を相談して食べ、ちいさな芋やツルでいろいろと遊びます。年長は葉柄煮(ずいずいずっころばしの「ごまみそずい」はこれ)も。たくさん手と心を動かすから、毎年の芋の絵は生き生きしているのです。

芋掘り
芋掘り

合唱の集い

毎年秋に開催される西東京市の市民文化祭に、谷戸幼稚園から年中が参加しています。日常の園生活の中で身近な存在としての歌、子どもたちにとって喜びの表現としての歌を舞台で発表します。保護者向けというだけでなく、一般のお客さんを目の前にしてスポットライトを浴びて歌う貴重な機会。発表を終えた子どもたちは少し大人になっているように感じます。

合唱の集い

お餅つき

お正月を迎える年の瀬の行事。園庭にかまどや杵、臼が置かれ、クラス毎に蒸して餅つきをします。こだわりは、前日にお米を研ぐところから自分の口に入るまで、その工程をちゃんと一続きで見える体験にするということ。それぞれの年齢に合わせて、もち米と米の違いや道具についての説明も。年長は自分で丸めて家へ持ち帰ったり、担任が鏡餅を作ったりと、豊かな米の文化を大切にします。

お餅つき
お餅つき

節分

ある年、日曜日が節分だったので、鬼が平日に来るのか来ないのか…という疑問が。鬼宛てに和太鼓の音で空へメッセージを伝えると、「今年は行かない」という手紙が届き、「よかった!」とホッとした子、「これって、ワナじゃない?!」と怪しむ子。“オニオニ会議”では「節分は邪気を払う大事な行事だから年少はやっておいたほうがいい」「鬼は来るかもしれないから、自分たちが鬼になって本物の鬼を脅かしちゃおう!」などなど。そこから豆まきプロジェクトが始まったのでした…。

節分

お茶会

(年長児)

立春の日に行われるお茶会。卒園を控える年長に向けて、日本には古くから「ありがとう」の気持ちでお茶をいただく「さどう」というものがあることを紹介。お茶の先生から茶道具を紹介していただき、季節を大事にすること、人と会える機会を大事にすることなどを、お手前を見せていただきながら伺います。ちょっとすました表情で背筋を正し、緋毛氈(ひもうせん)に正座して、お菓子とお茶をいただきます。

お茶会
お茶会
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